2006年11月14日

MBO-末席重役の決断 (本の紹介)

この本は面白い構成で、二部構成になっています。
前半は特に企業再生に強いと評判の弁護士・藤原総一郎先生によるM&AおよびMBOの概説、後半は老舗人材紹介会社のケンブリッジ・リサーチ研究所の代表取締役・橋本寿幸社長が実行したMBOのドキュメントとなっています。

MBOについて知りたいという人なら、正直なところ後半部分は不要です。ストーリー自体は決して小説のように面白みのあるものではありませんので。
ただM&Aの仕事をして実際に起こりうる局面というのがあちらこちらに散りばめられており、生々しいストーリーだと思います。
(M&A業務に関わったことがない人が読むと新鮮で面白いストーリーに感じるかもしれません)

以下、一部、二部の順に簡単に解説します。

■一部
・最近になってMBOが活発に行われていますが、実はMBOに関する書籍は少ないのが現状です。そういった事情と藤原先生の端的な解説もあり、貴重な本だと思います。「M&Aとは何か」ということも含めて初めて学ぶ人でも分かりやすく丁寧にまとめられています。
・ただ気をつけなければならないのは、法改正にともない、本書で取り上げられているポッカやワールドのケースのような産業活力再生特別措置法の利用が現在では実質的に用いられない点です。
・ご参考までに、直近のMBO事例の東芝セラミックスやレックスホールディングスでは、産業活力再生特別措置法を適用せず、端株を用いて、持株会社が対象会社を100%子会社化しています。

■二部
・老舗の人材紹介会社に転職した橋本氏がMBOを実行していく様子が描かれています。
・老舗とはいえ、その当時の同社は経営者の責任で沈没寸前となっていました。そこで橋本氏が社長に大抜擢され、悩みぬいた末にMBOという結論を導きます。
・オーナーとの対峙・交渉、協力者の裏切りなど、文書化すると比較的よくある話だと思ってしまいがちですが、よくここまで赤裸々に執筆されたなぁと感心しました。
・同時に橋本社長の人生観のようなものが随所に書き表されており、読み進めていくうちに橋本氏個人にも興味が湧いてきます。




MBO―末席重役の決断MBO―末席重役の決断
販売元 : Amazon.co.jp 本
価格 :
[タイトル] MBO―末席重役の決断
[著者] 橋本 寿幸稲生 隆浩藤原 総一郎
[種類] 単行本
[発売日] 2005-10
[出版社] 幻冬舎メディ..
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ラベル:MBO
posted by Qさん at 18:26| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめ書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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